※この記事は2017年9月30日の投稿を再編集したものです
我が家のCBR250RR、注文したのが4月のアタマで、納車されたのが9月の末。
これだけ待たされると、やはり色々とネットでCBR情報を検索しまくるわけです。
で、当然のように色々とユーザーの反応を目にします。
それらに触れるうちに感じた事をいくつか。
CBR250RRのお値段の話。
タイトルにある「こんなに高価な250ccバイクを誰が買うんだ」というのを、かなりの頻度で目にしました。
そこで感じた違和感が、「250だから」という理由で金額の上限を設ける事。
オートバイを構成する部品やそれらに求められる精度は、排気量でそうそう変わるものではありません。
どんな排気量でも、ちゃんと作れば高くなるし、それなりの構成で済ませれば安く作れます。
むしろ、安いという事はどこかを「それなり」で作っているわけで、コスパというのは個人の主観として、そのバランスをどこに見出すか、という事でしかないのです。
ワタクシは、このCBR250RRが発表されたとき、取りも直さず飛びついたわけですが、
それはつまり、こんなバイクを熱望していたからです。
今まで、小排気量車に魅力を感じつつも、
同時に、大型SSのような『ちゃんとした』車体や足廻りも重要なポイントであると考えていました。
別に大パワーは必要ないけど、車体や足廻りにはある程度のクォリティが欲しい、と。
KTMのスモールDUKEシリーズがこの考えに近い車種で、125DUKEは実際に所有してた時期もあります。
ディーラーが遠い&対応に問題があったのと、パーツの在庫と入手性に難を感じ、結局手放してしまったのですが、
車両自体はとても素晴らしいモノだったと思います。
今、CBR250RRを実際に手にしてみて、この車両に価格分の価値はあるか、と言えば、間違いなく価格分の価値はあると思います。
ただし、高いと言ってもせいぜいが75万~80万円。あくまで『価格相応』です。
良くも悪くも「値段なり」です。
ただし、冒頭の話と矛盾するようですが、250cc38psと割り切った事による価格以上のメリットもあります。
現代のスーパースポーツの始まりと言って良いであろうCBR900RR。
ファイアーブレードのペットネームを持つこのバイクの開発主査の方が、10年ほど前に雑誌のインタビューで印象的な発言をしていました。
要約すると
「現代のスーパースポーツは、300km/h出る事が前提になっているので、その領域での安定性を担保した設計をしなければならない。これを200km/hまでしか出ませんよ、と割り切れば、今よりずっと軽く自由度が高く、楽しいバイクが作れる」
この発言は、確かYZF-R1の開発主査との対談中に出た言葉で、それでは商品として厳しいですね、と返されていたと記憶しています。
その「商品として厳しい」とされた車両に、ワタクシは大変魅力を感じました。
そして今回のCBR250RRが、まさにそれに近い車両なんじゃないかと考えています(当時の記事で馬場氏が想定していたのは、100ps以下、装備重量で170kgくらいだったのだろうとは思いますが)。
結果として、新型CBR250RRは他にはない魅力に溢れたバイクとしてワタクシの目に映ったのです。
「この値段なら400cc買うわ」「大型免許取って中古の大型買ったほうがマシ」
という言葉をネットで散見しましたが、正直CBR250RRと競合する上記の車両は、現実として存在しないというのがワタクシの考え(当時)。
無論、上記の車両がCBR250RRより適している状況も多々あるので、そちらに価値を見出す事も理解はできます。
が、それは結局、安くて排気量が大きければ他は気にしない、というその人の価値観での話でしかないのです。
「昔は4気筒250がもっと安く買えた」
という意見も見られました。
当時はバイクブームで、どんなバイクを作っても量産効果を狙えたというだけでなく、
今とは貨幣価値も違う上、お忘れかもしれませんが、消費税が存在しなかったのですよ……。
とまあ、そんな所で、CBR250RR(2017)は別に高くないよー、というお話でした。