目指したのは「後継モデル」

近代化改修と嘯く(うそぶく)も、どちらかというと後継モデルを目指した感が強いのです。
前回のエントリーでも書いたように、後継モデルが出れば乗り換える気でいました。結局、出そうな気配が全くないので
ないなら作ろう」精神なのです。
なんのこっちゃ

そのため、現代の旗艦ネイキッドとして恥ずかしくないレベルまでカタログスペックを向上させる事も、今回のカスタムの狙いの一つ。
CB1300SFの6速化は、恐らく高速巡行時の快適性の向上を狙った物でしょう。今までのホンダが考えていたであろうネイキッドバイクの本懐からは外れそうですが、それが今のホンダの考え方であるなら、X11の後継モデルもきっと6速ミッションが装備されると思います。
というわけで、6速化と、X11の後継モデルとして相応しい動力性能を与える事が要件と考えました。

6速化

幸いなことに、X11のベースとなったCBR1100XXは6速ミッションを装備。クランクケースが共通であるならば、ポン付けがイケるはずです。そしてこれも幸いなことに、不人気著しかったX11と違い、本家のCBR1100XX(面倒なので以下ブラバと表記)は、売れに売れた。ゆえにオークションサイトを覗けば、ゴロゴロとまではいかなくても、ブラバのエンジンを見つけるのは比較的容易なのです。
初期モデルと99年以降のモデルで多少の違いはありますが、クラッチダンパーの容量が違う程度で基本的には同じ物。めでたく良さげなエンジンを入手できました。
こいつのミッションを組み込みます。

パワーアップ

腰下をバラすのなら、そこそこ距離も走っている事だしフルOHもしたいなと考えてたんだけど、この時点で既に純正オーバーサイズピストンは手に入らず。
ホーニングとピストンリングの交換だけでも良かったのですが、ここで私の中のゴーストがささやきまして。それでいいのか、と。

ワイセコピストンゲット

やっちゃった

カムはヨシムラST-1が定番なのだろうけど、あくまで後継モデルを想定してのカスタムなので、あまり尖った性格にはしたくない。そしてネイキッドバイクとして本懐を重視して99年型ブラバのカムを流用する事に。この年式のブラバは、高回転域のパワーをラム圧による過給にまかせているらしく、カムのプロファイル自体は中速域を重視したもの。エアボックスの容量を考えても、高回転域でのピークパワーより中速域のトルクやレスポンスを稼いだ方がX11には似合うだろうという判断。

フルバランス!

この話をバイク屋に持っていくと、お誂え向きな事に工場長がとんでもないブラバマニア。今でこそ手放しはしたけど、ブラバを数台乗り継ぎあらゆるカスタムを経験し、「ブラバのエンジンなら15分で全バラできるよ!」と笑顔で答えるド変態。ノリノリで次から次へと頼んでもいない方向へ話が。
レースメカニックも経験し、8耐マシンを請け負う内燃機屋と今でも付き合いがあるとか。もうこの人に任せるしかない!

というわけで、ボアアップ+99ブラバカムに加えて、レースマシンクォリティでのフルバランスまでメニューに追加。やべえ。

もちろん、サブコンで燃調を整える事も忘れませぬ。
そして、ここでもレースメカニックの経験が活きるようで、燃調でエンブレを弱めるような工夫もしてあるとか。実際、とんでもないハイチューンドエンジンのはずが、ノーマルより乗りやすくなってます。
パワーカーブも実にきれい。

これ はやい(こなみかん)

X11
某ミニサーキットでは、非公式だけどリッターオーバーネイキッドやメガスポクラスのレコード超えてたのだ

この時点で、足廻りもそこそこイジってあったのだけど、そこは足廻りカスタムの顛末を記事にした時に触れる事にします。
まだまだ続くよ

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