CBR250RR、納車から1年ちょい経ちました。


走行距離は3500㎞くらい。あまり距離は走ってないけど、自宅のリフォーム中は預けてあったし、まぁこんなもんじゃないかしら。

で、1年経ってのインプレ

結論から書くと、やっぱり良いバイクです。
入手前から想像してた通りのバイクだったので、1年経ったところでメリットデメリットが変わってない、という所でしょうか。

というわけで、評価に影響しない範囲ではあるけど、気付いた所をいくつか。

足回り

基本は良くできています。剛性も出てるし、よく動く。
スポーツ走行でも、体重の軽い人ならノーマルのセッティングそのままでかなりのレベルの走りができるのではないでしょうか。
ハイグリップタイヤを履かせてハードに走る場合はセッティングの変更が必要になると思いますが、キャパそのものは相当に高いので、スプリングやオイルの交換程度で、今までの250スポーツとは確実に数段上のレベルに到達すると思います。
ただし、以前も書きましたが調整機構がない事が、用途によっては少々もったいない。

ブレーキも良くできていると思います。
せっかくならラジアルマウント…… と思ってもしまいますが、それで重くなると考えると悩む所。フロントフォークが大量に出回っているΦ41ではなくΦ37な事も含めて、見栄より実を取ったという事でしょうか。
スペック的には問題はありません。MC41と同じパッドが使えるおかげで、デビュー直後から信頼しているZCOOのパッドが選べたのも嬉しい。 現在はステンメッシュのホースとZCOOのパッドだけで、効きタッチも満足。
大きなコースを走る場合、ディスクを少し厚い物に変えてもいいかもしれません。

 
エンジン

当時クラストップの最高出力を謳っていたので、低回転スカスカだったりするのかなぁと思っていたのですが、当初の予想より下からトルクが出ていました。とっても乗りやすい。
ノーマルだと伸びきり感が微妙でしたが、排気系とECUでだいぶ良くなっています。
バルタイそのものは中速重視らしいのですが、バルブ径が大きく高回転でも十分な吸気量を確保できているのでしょうね。
ただし、小さなコーナーで4,000rpm辺りまで落ち込むと、ピックアップトルクに若干の心もとなさが。高回転まで許容するエンジンなので、スプロケなどでコースに合わせてしまえば良いのですが、自走組としては高速巡行時の快適さを捨てられず、早めに開け始められる走り方をするなどで対応しています。

ライドバイワイヤー

スロットルが軽いです。ワイヤーの遊びもなく、素晴らしい感触。
電スロのバイクはこれが初めてというわけではないのですが、以前乗っていたYZF-R1の電スロは、スロットルボディ付近にセンサーを置き、そこまであえてスロットルケーブルを通してありました。恐らく、ワイヤー自体の摺動抵抗を再現し、できるだけ『当時の』自然な感触を作ろうとしたのだと思いますが、当時は「なんてもったいない事を」と思ったものです。
電スロというシステムが一般化したおかげで、インジェクション車のドン突きを解消する最終手段がようやく出てきたと言えるのも嬉しい所。スロットルバルブの前にもう一つバタフライバルブを設けたり、キャブレターのような負圧のバルブを別に付けたりといった事も、もうなくなるのでしょうね。

ライドバイワイヤー
 
モードセレクター

これはもう気分というか商品力というか、単なるロマンですね。
各モードとも、特徴付けしようとわざとらしい演出にしかなってませんでしたし。
Sport+は要は開け始めのみのハイスロだし、Confortは壊れてるのか? と思うくらい野暮ったいエンジンになるばかりで、乗りやすくなってるとは思えませんでしたし……。
ただし、ECUチューニングで好きなマップを入れるスロットが3つある、というのは用途によってはありがたいかもしれません。
ワタクシは、スロットルを80%捻れば全開になるようなハイスロのマップを作ってもらったのですが、開け始めはノーマルのSport+より穏やかで開けやすく、握り替えなしでも手首に負担をかける事無く全開にできるありがたい仕様。これしか使わないのだから、これをSportのスロットに入れてもらえばよかった。

ユーティリティ

SSなのに荷掛フックがあるというのが素晴らしい。
シート下は、この手のスタイルのバイクとしては広い方だと思います。
車載工具をタンデムシート裏に書類ケースと一緒にゴムで留めてしまえば、ETC車載器を奥に突っ込んで、残ったスペースにネットかバンジーコードを丸めて入れておけます。出先でお土産ができた時でも問題なし。

ライディングポジション

ハンドル位置は特に不満なし。ステップ位置はちょっと前すぎるかな。おそらく多くの人が感じていると思います。
ワタクシはいわゆるバックステップはガチ感が出すぎてイマイチ好きになれないので、ステップをセットバックするプレートを購入しました。プレートの厚みの分、外に出る事になりますが、元がスリムなせいか、特に問題は感じておりません。しかもこれならお安いし。

K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/ステップブラケット
K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/ステップブラケット CBR250RR(2017-)

使ってるのはこれだけど、同じような値段で同じようなのは色々出てるよ

 

シート高はちょっと低い気が。これ、スタンドの長さも合っていないし、初めからリアは持ち上げる前提なんじゃないかという気がします。キャスター角が24°30’と、若干寝気味なのも、リアを持ち上げてキャスターが少し立たせる事を見越しての設定じゃないかという気がしています。
ちなみに、リアの車高を上げるだけなら、リアサス交換はしなくなくてもアッパー側のブラケットにワッシャーを挟むだけで持ち上げられます。トレール量は減るので、純正タイヤのままだと、さらに手応え感のないバイクになってしまいそうだけど、ブリヂストンのRS10やミシュランのパワーRS辺りに替えるなら、リアを持ち上げるのもありな気がします。

メンテナンス性

オイル交換、オイルフィルター交換はカウルを外さずにできます。
チェーン調整はこのクラスで一般的な形状とは違い、大型SSなどで採用されているスタイル。調整しやすいです。
一般的なDIY初心者が気にしそうな所と言えば、カウルを外すのにコツが要るくらいでしょうか。

とまぁ、大変に良くできたバイクです。
先日、用品店のピットリーダーに見つかり「またこれ(CBR)ですねえ。結構気に入ってるんじゃないですか」と言われてしまうくらいには気に入っております。

エンジンスペックではNinja250が微妙に上回っていますが、聞くところによると、スポーツ走行を目的とした場合での車体のアドバンテージは、まだまだ大きいようです 。

夜のイタリア街
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